6月
管理部管理課 ハンドルネーム 水の月(30代・男性)
私にとっての6月は、大切な人との別れと新生活のスタートが交錯した月。毎年いろいろと考えさせられるのです。その理由は、5年前に遡りますが、祖父の他界と自身の結婚です。 忘れられない祖父の言葉 結婚することを両家に告げ、式の日程も決定した矢先、祖父の病気が判明しました。手術をしましたが、再検査の際に再発していることが判明し、祖父はそれ以上の治療を止めました。私達は、このタイミングで結婚することを悩みました。 しかし、病室を訪れた時に祖父は「後悔がないように式も、新婚旅行も予定通りやりなさい。式には出られないけど、ここで二人の門出を祝うよ」と言ってくれたのです。祖父の傍では泣かないと決め病室に通っていましたが、この時だけは堪えることができませんでした。 そして、挙式当日。ありがたいことに、式は笑顔が多く進行していましたが、新郎新婦で家族の席に向かい、空いた一席を見た瞬間、これまでの祖父との思い出が一気に頭の中を巡り、溜まっていた涙が溢れ、妻には申し訳ないくらい泣いてしまいました。 式後、すぐに祖父の病室に夫婦で向かい、式が終わったことを伝えると、話すことが困難ながらも「二人仲良くするんだよ」と笑って言ってくれました。私は、泣きながらただただ「ありがとう」しか言うことができませんでした。祖父は数日後に他界しました。もしかすると、私たちの新しい門出を祝う為に耐えてくれていたのかもしれません。私は、遺影の前で「ごめんね。ありがとう」と手を合わせました。そして、妻と幸せな家庭を築いていこうと心に誓いました。 気持ちは、言葉に出して伝える事が大切だと思います。 皆さんも大切な人への「ありがとう」や「ごめん」を声に出して言っていますか?