〜 私と香り 〜
総務部 ハンドルネーム 凛佇(女性)
北陸新幹線が開通し早や一年…。交通の便がとても良くなり、東京まで道のりが随分と楽になりました。結婚後都内在住となった友達の所へ、週末を利用して遊びに行くことも以前より少し気軽にできるようになりました。 ある日のこと、JAZZ好きなその友達と食事&ライブを堪能し、私は宿泊先のホテルに戻りました。エレベーターに乗り込み扉が閉まった瞬間、私の記憶が20年前に遡りました。「この香り…ランコムのトレゾァだ…」一人エレベーターの中で笑みがこぼれました。懐かしい香りだなぁと。私が初めて自分の為に買った香りだったと…。私は上機嫌でエレベーターを降り部屋に入りました。 そういえば、愛犬のさくらちゃんが家に来てから、香水などの類は嫌がるかと思い、つけなくなったなぁ。さくらちゃんも亡くなってしまったし、解禁しようか…。 ふと思い付き、翌日都内の某百貨店化粧品売り場に乗り込みました。懐かしのランコムのコーナーへ勇んで行き、シリーズが増えたトレゾァの中から一つ選びました。20年前と同じ香りでは今の私に合わない気がしたからです。 幼少の頃から今も変わらない 当時、私の周りにいた人たちは、自分の香りというものをつけこなしていた方が多かったと感じています。ストレートに自分にぴったり合った香りつける人、あるいは自分に足りないところを補ってくれる香りをつけている人、その日のお洋服と全く正反対な香りをつけて遊んでいる人など…。野暮な言動とは思いつつも、そういった時、つけている香りを思わず確認してしまうのは私の癖で、それを教えてくれる人もいれば教えてくれない人もいました。 帰りの電車の中、記憶を辿っていたら、親がお土産などを飾っていたであろうガラスケース(お土産売り場に売っているようなものばかり飾ってあった)の中に、一つだけあきらかに雰囲気の違うものがあり、それが幼い私にとって、ケースの中で一番お気に入りだったことを思い出しました。多分それは、お土産で頂いたであろう香水で、ジバンシィ トロワのミニボトルだったと思います。最初は手に取って眺めているだけだったのが、その内に中の液体が気になりだしてケースから出し、ついには蓋を開けてしまい、その瞬間、一瞬にしてその香りに魅了されてしまったことは忘れもしません。すでにその頃から香水というものに興味があったのですね。 当時は、ネットで買い物なんて時代ではありませんでしたが、近年は、インターネットで様々なお買い物が簡単にできます。あまり堅苦しく考えず、ネーミングで遊ぶ余裕も以前より出てきているらしく、メンズ品にも興味がある今日この頃の私です。