初夏に向けて、富山県内では規模の大きな夜高祭りが開催されます。行燈山車(あんどんだし)でぶつけ合う祭りは、富山県だけなのだそうです。 代表的な3つの祭りについて、その魅力などを社員の方に紹介して頂きました。
南砺市福野夜高祭り 平成28年5月1日〜2日
原料部 ハンドルネーム カメラマン
今でこそ、撮影を目的に出掛ける事は減りましたが、よくカメラ片手にいろいろな場所へ出かけてきました。5月1日・2日に、南砺市の福野町では「夜高祭り」が開催されます。先日、写真の整理をした際に撮影した写真を見なおしてみると、なんと300枚以上もありました。こんなに沢山撮ってきたのかと驚きましたが、それだけ、風景や迫力など写真に撮りたい景色がそこにはありました。 夜23時頃には、「引き合い」と言われるけんか行燈が行われます。見る美しさとは別に、威勢のいい掛け声が響き、相手方の行燈を壊す激しさも、私たちを釘づけにする魅力です。美しい行燈が壊れるのは、少々もったいないですけどね。 観光客も大変多く、行燈を曳く若者たちはもちろん、観客も大変興奮し、福野の町が熱気に包まれます。皆さまも、是非おでかけください。
小矢部市津沢夜高祭り 平成28年6月3日〜4日
管理部管理課 ハンドルネーム 桂
私の住む小矢部市津沢地区では、毎年6月に夜高祭りがあります。 私の夫は祭り好きで、毎年喧嘩に参加しています。喧嘩とは、夜9時頃から行われる「喧嘩夜高燈引き回し」のことで、道路で大行燈7基が勇壮にぶつかり合います。向かい合った2基の大行燈がぶつかり合い相手の釣り物を大きな音を立てて潰し合う光景には、釘づけになります。 夜高祭りに行き始めて10年になりますが、昨年は、息子と一緒にお揃いの法被を着て、小行燈の練り廻しに参加しました。小さい子供たちが練りまわす小さな行燈は、とても可愛いものです。今年は、息子も自分の足でよちよち歩いて参加できると思うので、今から、とても楽しみにしています。 前夜祭では、小学生による夜高太鼓の競演もあり、パパと一緒に祭男になる息子の将来の姿も楽しみです。
砺波市夜高祭り 平成28年6月10日〜11日
技術部電気課 ハンドルネーム 「朝低行燈」
皆さんは砺波市の夜高をご存知でしょうか? 毎年6月の第2金曜、土曜の2日にわたって行われるお祭りです。そのお祭りの主役が、各町内で製作する夜高行燈(よたかあんどん)と呼ばれる巨大な行燈です。このお祭りは、1日目と2日目でまったく違う趣向となり、非常に心躍るお祭りなのです。 このお祭りをより深く味わえる豆知識を紹介したいと思います。 夜高の準備は、大まかに1月頃に役割を決めることから始まり、実際の製作は遅くとも3月には着手されます。 昔は、大体の町内が前年の行燈をマイナーチェンジする程度でしたが、近年は参加する15町内が3年に1度程度の頻度で、がらりと様式を変えるようになりました。夜高祭り1日目は行燈のデザインや綺麗さの審査、2日目は突き合わせという、いわゆる“けんか”があります。これまで、2日目の“けんか”が重視されてきたのが、1日目の行燈審査も、各町内で重要視されてきたためです。その為、ここ最近では特に、色鮮やかなものやデザインが凝っているもの、ギミック(しかけ。音などによる特殊効果)が面白いものなど、バラエティに富んだ夜高をみることができるようになってきたのです。 2日目の突き合わせですが、これを行うにあたって重要な役割を担うのが“裁許”(さいきょ)と“副裁許”(ふくさいきょ)と呼ばれる夜高製作時のリーダーとなるこの2役です。当日の突き合せの際、夜高の動きの指示を出すのが主な仕事で、すなわち野球の監督のような役割なのですが、なんと夜高祭り当日は、夜高に触れることが禁止されているのです。夜高をどのように動かすか、サインも出している町内もあるので、夜高に行ったときは裁許を見てみるのも面白いと思います。 数年前から、砺波の夜高を盛り上げる為に、各町内の若い人たちが集まり“夜高会”(やこうかい)という会を結成して様々な改革を行っています。その為、近年の夜高は若い活気にあふれています。ぜひ、夜高に来て、迫力ある行燈の魅力を存分に味わっていただけると嬉しく思います。