○○の秋
技術部電気課 ハンドルネーム 美味科学(30代・男性)
今年も高い気温と湿度に耐えて、どうにか夏を乗り切る事が出来ました。皆様もお疲れ様でした。 乗り切った後に訪れる季節は秋、秋は過ごしやすく、私たちの身体に感じる“ストレス”も少ない季節で、食欲の・行楽の・スポーツの・読書の・芸術の…と、よく〇〇の秋という表現がされます。 過ごしやすく集中して物事に取り組むことのできるこの季節は、何かを始めようと皆さん思うのではないでしょうか。少し前まで我慢してきた物事を、この時季に行おうと思う筈です。私自身もそのように出来ております。 禁煙成功で違う秋を目指す 20代後半から30代前半までは、健康の為だと身体を動かすことばかり考え、スポーツの秋を満喫していましたが、最近は、食べることと飲むことが秋一番の楽しみです。タバコを止める前は「体に悪い事をしているのだから」と、健康な身体を取り戻す思いで、ランニングや水泳・ウエイトトレーニングをしておりました。しかしタバコを止めてからというもの、「やる気」となっていた不健康な事をしているという罪悪感を失い、スポーツをする機会も減り、38歳の身体は太る一方です。 そもそも、なぜタバコを止めてしまったかというと、35歳の冬に体調を崩して3週間ほど風邪の症状が治らない辛い日が続いた事がきっかけでした。「年をとるとこのようになるのか」程度で過ごしていたのですが、一ヶ月を過ぎても症状が改善されず、少し不安になってきました。 「とりあえず、身体に悪い事を一つ減らしてみよう」 このことがきっかけでタバコを止める事に成功しました。しかし、風邪の症状は止めてからもなかなか改善せず、結局一ヶ月と二週間という長い間、つらい日が続きました。 ですが、何はともあれ、今まで何度も止めようと思いながらも出来なかったタバコから完全に決別できたのですから、ヨシとしましょう。タバコを止めてからというもの、タンが絡むこと無し、意味なく咳き込むこと無し、身体は軽いし気だるさは無し、嗅覚がすぐれ、何十メートル先でタバコを吸っていても匂いで分かるほどになり、食べるもの飲むものの味や香りが分かるようになりました。もともとタバコを吸ってない人と同じになっただけなのですが、何十年間忘れていた感覚が戻ってきました。それからというもの、食べ物がとても美味しく感じ、お酒を飲む量も食べる量もかなり増えました。「食する事が、生きる喜び」そんな勢いのまま、現在も暮らしております。 そして、そうなると気になってくる健康の問題が、“メタボリックシンドローム”です。タバコを吸っていた時は、食事を一日二食抜いても平気でした。30歳くらいまで高校生の時と変わらない体型を維持できたのも、タバコのおかげかもしれません。最近では、食べたいから運動する方たちも多いと聞きます。私もそのような生活スタイルに倣っていかなければと考えております。 現在は、食べたいものを好きなだけ食べられる、大変贅沢な時代です。そんなことを思う時、ふと思い浮かぶのが、戦時中の様子を描いたアニメ“火垂るの墓(ジブリ作品)”。作品の終盤、節子が栄養失調で幻覚を見るようになるシーン辺りから涙が止まらなくなります。見終わる頃には、贅沢な時代は当たり前ではないことを痛感します。 ちょっと話はそれましたが、今年は、食べ物の美味しさを味わいつつ、抑制の秋を目指し健康な秋でありたいと思います。