音楽の秋
技術部技術課 クラリキャット(40代・男性)
私は、現在、社会人吹奏楽団に加入して吹奏楽活動を続けています。 吹奏楽との出会いは高校時代。それまでは小学校ではサッカー、中学校ではバドミントンと、体育会系として活動してきましたが、高校生になり洒落気も出てきて音楽でもやってみようかと、思いついたのがきっかけです。 楽器はクラリネットを担当しています。 温かい音楽に門を叩く 大学在学中にOGの方に声をかけてもらい、社会人の吹奏楽団に入団しましたが、社会人になりたての頃は、慣れない仕事との両立は大変で、退団して音楽活動から10年遠ざかることになります。 その期間の中でも、会社で“音楽サークル”が立ち上げられるなど、細々とではありますが、活動を続けることは出来ました。サークル立上げ当初は、歌とギターの中にクラリネット1本だけの編成でしたが、そのうち、4〜5人ほどのアンサンブル形態になり、インストゥルメンタルの音楽として、楽しんできました。 もっと大人数のオーケストラと合わせたいという意識が再燃してきた頃、町内行事の納涼祭に「吹奏楽の夕べ」として、県内の吹奏楽団がゲスト演奏にきてくれました。演奏から伝わってくる楽しそうな雰囲気や、吹奏楽を続けたいと思っていたタイミングと同時期だったこともあり、その場で楽団の方に声をかけ、入団する運びとなりました。 その楽団は、社会人になってから趣味として始められる方や30年間のブランクを経て再開される方もおり、気負うことなく参加させていただくことが出来ます。同じ音楽を愛する仲間としてすぐに打ち解けることができ、練習中はもちろん、練習後や懇親の場でも旧来の友のように接することが出来ました。その楽団は、音楽のクオリティもさることながら、“音楽仲間としての心の通い合いを大切にする”というコンセプトで活動しており、とても心地よい居場所でもあります。 一つの音をつくりあげる醍醐味 活動を続けていく中で、「社会人吹奏楽フェスティバル」という、富山県社会人吹奏楽連盟に加盟する27の団体が一堂に会すイベントが有りました。開催された会場は、県内一収容人数の多いオーバードホールです。各団体約15分程度の持ち時間で順番に演奏をしたのですが、最後に合同演奏として、あの広いステージに200人を超える奏者がひしめき合って音楽を奏でました。あの演奏は、同じ舞台に立ちながらも圧巻でした。 また、その懇親会で、団体の垣根を乗り越え、富山県社会人のクラリネット奏者だけを集めた、県内初のクラリネットだけの楽団を作ろう!と誘われ、活動の幅を広げることが出来ました。他楽団の演奏に賛助し参加することもあります。 本年度の楽団の活動としては、納涼祭や病院への慰問演奏、自楽団が主催する定期演奏会など様々ですが、今年の夏はコカ・コーラ砺波工場で行われた「コカ・コーラ北陸サマーフェスティバル」で演奏をしました。今まで経験した事の無い、大きな会場、圧倒的大多数の入場者数で、とびきり緊張しましたが、会場内の盛り上がりや演奏の出来もあり、非常に楽しく演奏することが出来ました。 吹奏楽の醍醐味は、大勢の個性豊かな人たちと一つの音楽を作ることではないでしょうか。トランペットやトロンボーン、フルート、クラリネット、サックスなど楽器は違いますが、その音色やハーモニーが混ざった時に、とてつもない一体感を得ることが出来ます。また、演奏を聴いた後のお客さんの笑顔を見ると、演奏しているこちらが逆に励まされることもあります。 同じような経験をしてみたい方は、芸術の秋、素敵な音色を奏でてみませんか。