6月19日「ベースボール記念日」
総務部庶務課 母心(女性)
息子が、近所のお母さんに「スポーツ少年団(野球)の練習に来てみない?」そう誘われたのが約2年前。 「行ってもいいよ」 今まで野球に興味を示さなかった息子の返答に驚きましたが、見学をさせてもらう事になりました。しかし、フルタイム勤務の私は、どうしても練習の開始時間に息子を連れて行くことができません。初めて顔を出すことになっていた日も練習が始まっており、慌てて走っていくと、ウォーミングアップ中の子供たちが、息子のことを迎えに、こちらに向かって走って来てくれたのです。 “この子達、すごい!”これが私の第一印象でした。 私は、技術ではなく、相手を思いやる心や精神的なものを、この子たちの中で学んでほしい、そう思いました。初日を終え、息子も「楽しかった!」と笑顔で帰宅し、自分で入団を決めました。 それからというもの、上級生から色々な事を教えてもらい学び、息子なりのペースで成長してきました。監督やコーチからも沢山のことを教わり今に至っています。しょっちゅう怒られまくってもいますが、辞めたいと言ったことは今まで一度もありません。悔しい思いもたくさんしていますが、辞めるという選択肢がないのは、諦めないで続けることで得るものが沢山あることを分かっているからかもしれません。 息子の思い、気付けず 主人が、息子に「やる気がないなら辞めろ!」と怒ったことがあり、その時息子は「俺が大切にしているものを奪うのか」と言いました。その言葉は、親としてとてもショックでした。周囲にはやる気がないように見えているかもしれませんが、息子は、とても大切にしていて自分なりに頑張っているのだと分かりました。野球も、そこで出会った仲間達も大好きなんだと思います。相変わらず自主練習中の親子喧嘩は絶えませんが、主人と、最後まで見守ろうと話し合いました。 改めて文字に起こしてみると、いろいろなことが思い出され、目の前のことしか見えずに一喜一憂していたことを恥じました。入団時の戴帽式で監督から帽子をもらった時の嬉しそうな息子の顔。コーチに怒られてふて腐れた顔、泣いた顔。上級生にからかわれて照れ笑いしている顔。ルールも分からず出た試合の息子のボロボロの姿や、試合でいいプレーが出来て褒められたデレデレ顔や、仲間と嬉しそうにグローブタッチしている姿。 野球を通して感じた感情は、仲間と過ごした時間から生まれた溢れんばかりの愛でいっぱいです。きっと息子は、これからも仲間と共に大切な時間を紡いでいくと思いますが、私も共に大切な物を紡いていきたいと思います。 周りが見えなくなるくらい自主練習に取り組んだことやケンカしたことを、子育てがひと段落した時に、そんなこともあったね〜なんて言いながら笑いあえるといいなと思います。人としても日々勉強。悩みもがきながらも成長し、懐でっかい母ちゃんになりたいものです。 現在は、新型コロナウイルス感染症対応として、スポーツ少年団活動は自粛中です。小学校生活最後の年、みんなで優勝しよう!と練習してきましたが、試合どころか練習さえも行うことができていません。全てが再開することを願いながら、各々が今出来る事を家庭でやっています。家族4人だけのとても寂しい練習なので、時々仲間と会えるととても嬉しそう。 息子へ 早く、みんなで練習できるといいね。 そして、ラスト半年、グラウンドで思いっきり暴れてこい! (ケンカしてこいって言ってるんじゃないよと、一応息子には補足しておきました。笑) 先日、夏の甲子園大会が正式に中止となると発表されました。他にも沢山の大会の中止が続き、多くの方々が悔しい思いをされていると思うととても胸が痛く辛いです。どのスポーツにおいても同じです。早く収束し、多くの方々の心に忘れられない熱い時が刻まれていくといいなと思います。