大晦日、我が家の恒例イベント
業務部製品発送課 ハンドルネーム 八乙女山(30代後半・男性)
大晦日は、年末の仕事を終えて、ほっとする間もなくやってくる。 どの家庭でも新年を迎えるために大掃除をしたり、買い物に出かけたり、そして夜にはこたつを囲んで団欒という風景が見られると思う。 わが家の大晦日では、「年越し蕎麦」を家族の皆んなで打ち、食べることが毎年の恒例行事になっている。蕎麦を打つために、誰かがどこかで習ったわけでもないため、味は決して美味しいとは言えないが、量だけは食べごたえのある蕎麦が毎年できる。時には失敗する場合もあるので、必ず市販されている蕎麦も買い、そのための準備はしている。 私はこの時間がとりわけ好きだ。蕎麦を打ちながら、今年一年を振り返って家族みんなが色々な会話をする。ワイワイ、ガヤガヤとにぎやかに進むうちに、今年も一年無事に過ごせて、家族そろって年を越せることの幸せを感じることができる。 我が家の蕎麦は父の味 そもそも手打ち蕎麦がわが家での恒例行事となったのは、亡き父の影響である。私が小さいとき、よく大晦日には父が手打ち蕎麦を打ってくれた。父が作ってくれた蕎麦は、たぶん専門店の味には程遠いものだったとは思うが、普段は仕事が忙しくてあまり家に居ない父が、汗をふきふき、一生懸命に作ってくれる様子が、子供ながらにとてもうれしかったものだ。 現代は生活様式が多様化し、個性に合った生き方も選択出来る時代だと思う。それでも自由で便利さの裏に、孤独感や閉塞感がある。こうした社会背景が、ニュースで報じられる犯罪や社会問題につながっているのではないかと思う。そんな今だからこそ、家族や人と人との繋がりを大切にしなければいけないのではないだろうか。 大晦日は、一年の反省をしながら新年への抱負を抱く日であると同時に、家族とのふれあいから家族の大切さ、有り難さをあらためて感じて、感謝の気持ちを伝える日だと思う。家族みんなで過ごせる貴重な1日にしたい。