東京タワーの思い出
技術部電気課 ハンドルネーム ロッポン(20代・男性)
今年9月、43年間もの長きにわたり訪れる人々に愛されてきた、東京タワーの「蝋人形館」が閉館になりました。 蝋人形館は、東京タワービル3階に1970年に開業。レオナルド・ダ・ヴィンチ、リンカーン、ガンジー、マザー・テレサなど歴史上の偉人から、マリリン・モンロー、ザ・ビートルズ、マドンナなど時代を彩ったスターの蝋人形が豊富に立ち並んでいました。 子供の頃に初めて東京タワーを訪れたとき、一番印象に残ったのが、展望台からの眺めではなく、あの蝋人形館でした。子供ながらにあのえもいわれぬ不気味さに、ゾクッとしたことを憶えています。 当時は、これだけ歴史のある施設だとは思ってもみませんでした。閉館のニュースを聞いたときにはなんだか物悲しい気分になりました。 初めて生の東京タワーを見たのは、小学4年生の頃、家族で東京に遊びに行ったときでした。初めて見た時は、やはりその圧倒的な高さに驚きました。エレベーターに乗って展望台から眺めた景色は今でも覚えています。雲ひとつない晴れた日だったので幸運にも富士山も確認できたことを覚えています。 また、東京タワーの展望台の床はガラス張りの箇所があり、そこから下を見たときはさすがに足が震えました。もし割れたらどうしようと恐ろしくもあり、人や車がまるでミニチュアのように小さく見えたため楽しくもありました。 紅白の末広がりは永遠 年を重ねて改めて東京タワーを眺めると、あの造形はすばらしいと思います。紅白のカラーリングと末広がりに組まれる鉄骨、そして333mという覚えやすい高さ。また戦後復興の象徴として建造されたため、多くの人たちにとって印象に残っている物だと思います。 長い間東京のシンボル、そして世界一の電波塔として活躍していた東京タワーですが、2012年5月22日に東京スカイツリーが完成した事で世界一の座を譲ることになりました。私としては形状で言えば東京タワーのほうが好きです。それはやはり昔から見ているものだからなじみがあるからだと思います。 これからはスカイツリーの方が印象に残り、東京のシンボルといえばこれ!と答えるかもしれませんが、東京タワーもこれからも現存し続けていけば良いなあと思います。