ピラミッド展
製造部製鋼課 ハンドルネーム ツタン仮面(60代・男性)
エジプト考古学者である吉村作治先生選定のエジプト王墓の出土品百点を、富山で観賞する機会に恵まれた。 まずは、入口付近で放映されている4K映像の『ツタンカーメン』マスクの彩度に圧倒された。大画面で見る事が出来る為、より迫力を感じる。そこから続く各コーナーでも、吉村先生の分かりやすい注釈とビデオ解説があるので、細かい文字を読むのに疲れるようになってきた身にも有難かった(笑)。 平日の昼頃に観賞してきたのだが、かなりの人出で、相当人気のある展示であることが窺うことができ、その日はテレビの取材も来ていた。 新たに進む太陽の船の発掘 日本にも、装飾品などが収められた古墳や、山そのものを神とみなし崇める山岳信仰などがあるが、エジプトでも同じようなものなのだろう。砂漠地帯の太陽崇拝と、天に近いものや大きなものを敬おうとする畏敬の念が、ピラミッドを作らせたのか。 普遍・不易な死への恐怖と沈んでも昇る太陽を、復活の依代(よりしろ)として、朽ちゆく肉体を留めようとし、復活後に困らないよう財宝や呪文、臣下の像なども埋葬しているのだが、王族の顕示欲と度重なる盗掘の事実が、人間の生としての虚しさを感じさせるものであった。 出口付近では、新たに太陽の船の発掘が進んでいるとのことで、吉村先生の今後への期待と、あの世とこの世を行き来する乗り物が船であるという所にロマンを感じた。現実と空想の世界の架け橋となるようなストーリーには、多くの方が期待に胸を膨らませていることだろう。 今回は、家族と共に観賞する時間を持つことができ、協賛社の中にあった大谷製鉄の社名が大変誇らしく、福利厚生の充実さを心から実感できた。 このような機会に恵まれたことに大変感謝している。これからも家族と共にいろいろなものを見に出掛けたいと思う。 ちなみに、この企画展は3月26日まで開催されている。