冬の楽しみ
製造部圧延課 ハンドルネーム 常連客(50代・男性)
2月中旬に、県内では春一番が吹いた。春が近づいていることを実感するが、私には、これに参加しないと春を迎えられないというイベントがある。それは、誰もが子供のころ夢中になったであろう「雪合戦」なのである。 ウインタースポーツと言えば一般的に「スキー」・「スノボ」が挙げられる。小生も昔は富山に雪が降るか降らないうちから県外まで車を走らせ、時には北海道(飛行機)までもスキーによく行ったものだ。別に卒業した訳ではないが、スキーをしなくなって早や15・16年、冬の休日は家でゴロゴロしているのが定番となっていたが、地元の野球仲間に誘われ、数年前から「雪合戦」の大会に参加している。 この「雪合戦」には全国大会もあり、今年も1月29日(日)に南砺市(城端)で日本雪合戦選手権大会北陸予選会が開催された。全国大会は今年で4回目だが、城端での大会は、今年で24回目と大変歴史のある大会なのである。地元の中学生や県内の同好会や会社チームはもとより、石川県などの近県からの参加、遠くは愛知県からも参加している。 目的は宴会?それとも… ここで少し「雪合戦」のルールを紹介したい。 コートの大きさは36m×10mで、コートの真ん中にセンターシェルター(ここの支配が勝敗の鍵となる)、自陣内に2つのシェルター(雪玉から身を守る壁)とフラッグがある。 チーム構成は、選手7名(フォワード4名・バックス3名)、監督・補欠3名の計10名で、3分3セットマッチで行われる。1セットで使用できる雪玉は90球と決まっており、試合開始前に自分たちで作らなければいけない。3セット分で270球、雪玉製造機で作るのだが、恐ろしい数だと想像してもらえるだろうか。雪をよく絞めないと直ぐに割れてしまう為、かなりの重労働で、翌日は手のひらと腕が筋肉痛になるのだ。 勝敗は、3分以内に相手のフラッグを奪取するか、全員アウトにする。そうでない場合はタイムアップ時に残った選手の多い方が勝ちとなる。細かいルールはいくつかあるが、変わったルールとしては、雪不足の場合は屋内で雪玉の代わりにお手玉を代用して行われるというものがある。 大会当日は、まず集合場所で前日買い出ししたビールとつまみを積込むことから始まる。受付後、休憩場所を確保するのだが、我がチームだけは、この時点ですでに半宴会場と化している。それからも、勝利を目指して何故か乾杯、試合の合間にまた乾杯…。持ってきたビールがなくなり買い出しに行く有様なのである。 毎年上位を占める地元の強豪(現役野球チーム)や中学生野球部には、若さやスピードでも歯が立たないが、20代から60代の幅広い年齢層の混成チームの割には、戦術をマスターしており普通のチームには負けることはなく、毎年のように決勝トーナメント出場やベスト8以内に入っている。大会が終わった後は、勝っても負けても関係なく、反省会と言う名の親睦会で盛り上がり、雪合戦以上の疲れと、かいた汗以上のアルコールを貯めこんでの解散となる。 たかが「雪合戦」されど「雪合戦」のお話。 今年は仕事の都合で不参加だったが、今後も参加できるよう、体調だけは整えておきたいと思っている。