5月4日・5日「城端曳山祭り」
協力会社 ハンドルネーム なんと南砺(40代・男性)
越中の小京都こと南砺市城端町では、今年も5月4日、5日に「曳山祭」が開催されます。「曳山祭」は300年の伝統を誇る祭りで、国の重要無形民俗文化財とユネスコの無形文化遺産に指定されています。絢欄豪華な曳山を楽しみ、「庵唄(いおりうた)」(※1)に耳を傾けると、まるで料亭のお座敷にいるように感じられるそうです。もちろん、料亭のお座敷などという経験はないのですが…。 城端の中心地には国道304号線が走っています。いまでこそ道も拡張され家々も大きく綺麗になっておりますが、昔は、国道なのに道幅5〜6mの一方通行で、東西に昔ながらの町並みが並んでいました。「西町通りの下り」と「東町通りの上り」と呼ばれていました。そんな狭い路地を曳山が抜けるように進む為、家屋にぶつからないように曳山の屋根が可動式になっています。他ではあまりない特徴の一つかもしれません。 年齢と共に変わって見える そんな曳山祭りも大人になって20年ぶりくらいに行くと印象ががらりと変わっていました。一つは、「曳山ってこんなに小さかったっけ?」と感じたことです。路地が拡張され街並が広く綺麗になったことや、成長し自分自身が大きくなったことによる錯覚なのか、当時は、迫力に圧倒されていたので、少し寂しさを感じました。 もう一つは、子供の時にはまったく興味がなかった「庵唄」がなんと風情があっていいものかと。祝儀を出された家の前では庵唄を披露されますが、一般の観光客も一緒に見聞きすることができます。お酒を片手に庵唄を聞いていると、心の琴線に触れ、何とも代えがたい時間が流れます。 かつて、永六輔さんが日本一お洒落で好きな祭りと十数回訪れた「曳山祭り」。 山車をぶつけあったり、高速で動いたりと勇猛さや派手さはまったくありませんが、情緒ある街並みでゆっくりとした時間を過ごしたい方には是非お勧めです。 ※1「庵唄(いおりうた)」とは、江戸時代に流行した、三味線伴奏の小編歌。先人の粋な遊び心から生まれたものだといわれている。