OTANIでは2008年版から毎年オリジナルのカレンダーを制作しています。2017年版からは社員が心惹かれてシャッターを切った多数の応募作品の中から、12枚の写真を選んで季節を綴っています。早いもので、今年で5作目となりました。
　今年のカレンダーに採用された社員の中から、3名の社員に、写真を撮った時のエピソードや写真への想いなどを語っていただきました。

“身近“で特別な“非日常”

人事労務部　Kansui Walker（女性）

3月「夜に浮かぶ」

　撮影場所は富岩運河環水公園、県内外から訪れる多くの人で賑わう、富山を代表する人気の観光スポットです。
　私にとって環水公園は、身近にあって、けれど少しだけいつもと違う非日常を味わうことができる、特別な場所です。晴れた休日の朝、富岩運河沿いを歩きながら水の流れを眺めていると、穏やかな気持ちになります。
　一人で考え事をしたいとき、泣きたくなったときにふと向かう場所であり、家族と散歩をしたり、友人と芝生に座ってコーヒーを飲んだり…ささやかだけど大切な思い出がたくさん詰まった場所です。
　ライトアップされる夜は、ガラリと姿を変えるのも環水公園の魅力。この写真は3月初旬、まだまだ寒さが続き、桜が咲くには少し早い頃に撮影したものです。ピンク色の光に染まる木々が水面に映る様子がとても美しく、寒さを忘れて見入ってしまいました。

88種4万株の花菖蒲

総務部　FOOSUN（70代・男性）
 

6月『うれしいお知らせ』

　滑川市の『行田（ぎょうでん）公園』の花菖蒲です。この公園は、面積が約6.6ヘクタール（東京ドームの1.4倍）あり、四季折々に様々な花が咲きますが、見ごたえあるのは6月中旬から下旬にかけて満開になる花菖蒲で、4区域の畑に88種類、約4万株が咲き誇ります。花言葉は「うれしいお知らせ」。
　この公園はもともと、当市と東隣の魚津市との境界を流れる早月川の河跡で、今はその名残の「中川」が東西を貫いています。そのため早月川の伏流水も沸き出ており『行田の沢清水』と呼ばれ、平成20年環境省の「平成の名水百選」に認定されました。伏流水の水量は豊かで、中川沿いの町内には、あちらこちらで湧き水があります。
　季節の花々、初夏の花菖蒲、中川にはニジマス、夏のホタルも見られ、自然いっぱいの行田公園に、機会がありましたらお出かけください。

岩場を進む色とりどりのウエア

人事労務部　にわか登山部員（50代・男性）
 

5月「期間限定のツーショット」

　おととしの秋、友人に誘われて久しぶりの立山登山。この日は天候にも恵まれ、雄大な景色を堪能しながら足取り軽く整備された遊歩道をトレッキングしていたのですが、雄山山頂に行く手前の一ノ越からは岩場の急登(※1)が待っていました。前回の記憶がないくらいの久しぶりの立山登山だったので、「こんなところ登るの？」と唖然としました。大小の石が混在するガレ場(※2)なので、浮き石(※3)や落石に注意しながら雄山山頂へ。このときの、カラフルなウエアに包まれた老若男女が岩場を登って行く姿が印象的で写真に収めました。この日は友人たちと「すごい、きれい」の連呼で一日が終わった気がします。帰りに立ち寄った立山玉殿の湧水も美味しくいただきました。

※1・急登…急傾斜が続く登山道
※2・ガレ場…岩がゴロゴロと積み重なった場所
※3・浮き石…固定されていない不安定な岩