勤労感謝の日に思うこと
制御システム ハンドルネーム 津々浦々
今年8月から大谷製鉄の社員として、身を置くこととなりましたが、以前は外注会社の社員として、大谷製鉄の設備制御の仕事をしていました。この夏から社員としてこれまでどおり、この仕事に関わっていますが、仕事に対する責任は、もっと幅広い視点が求められていると自覚しています。 一度出ると2〜3か月 これまでとまったく違うのは、全国への長期出張がなくなったこと。以前の職場では、製鋼工場の機械制御や、製紙工場、研究機関のプラント設備制御を担当していました。いろいろなプロジェクトや、プラントに関する機械設備の納入、メンテナンスや技術指導で全国への出張がほとんどでした。
一度地方へ出かけると、その仕事が一段落するまで、約2〜3か月帰らないことは普通です。宿泊先と立ち上げる工場施設との間の行き来で毎日が過ぎていきました。
いま思い出すと、残業続きのハードなスケジュールに弱音を吐きたくなる事もありましたが、ひとつのプラントを無事完成させ、その会社の皆さんと一緒に完成を祝うときなど、一つのことを成し遂げたという達成感を感じ、それまでの苦労が吹き飛びました。 しかし、思い出したくないほどの悲しいトラブルもあります。忘れられないのは、海外への技術支援で台湾の新しい製鋼工場を立ち上げたときのことです。地元エンジニアと作業員との技術指導も完了し、操業試験を行った際に、事故が発生したのです。とても大きな人身事故となりました。原因は、常識では考えられないくらいの、まったく予想外の誤った操作によるものでした。誤った操作や、機械の誤動作でおこる事故を防止するための仕組みを作る大切さを、あらためて心に刻んだ出来事でした。 この大谷製鉄で、今までの経験がそのまま活かせる業務に就くと同時に、今以上の磐石なシステムを構築するには何が必要か、日々考えるのに奮闘しています。 忙中閑あり
こうして述べてくると、出張中は大変なことばかりのようですが、楽しみがないわけでもありません。諸国漫遊とまではいかないものの、「忙中の閑」には旅先での名所や名物の楽しみもあり、移動の時くらいは、気分は旅感覚で各地を転々としました。
大分県では、連日、深夜までの業務が続いた後、別府温泉めぐりをしたり、滝廉太郎「荒城の月」で有名な岡城跡がある竹田の町を観光したりしました。またタイへと技術指導へ行ったときには滞在予定が1ヶ月だったのが2ヶ月になり、腹をくくって、現地でのんびり生活をそれなりに楽しんだのも、思い出です。