特別寄稿 第4回「ふれ逢いステーション」に参加して
津軽三味線 鍋谷 東輝(はるき)
何の焦りもなく、心配や気負いもなく、今回のコンサートはごく自然なスタイルで心身とも気持ちよく演奏させてもらいました。 時々感じることなのですが、「お客様に弾かされている」感覚・・・今回のコンサートがまさにそれで、不思議に力が抜けて、自分も楽しく弾いてしまう、という感覚だったのです。 というのも、前日に行なわれたリハーサルで、川嶋さんはもちろん、他の何人かの方も初めて共演させていただく方だったのですが、「初めまして。よろしく」の挨拶のときからすっかり打ち解けていて、自然な気持ちでリハーサルを行なうことが出来たのでした。 また、当日リハーサルの始めから、チームワークがとっても良かったと思います。楽屋のお世話をされる方、音響、DVDなどの各分野のスタッフの心配り、気配りには感銘しました。そしてなにより、お客様の「聞きたい」という、スピリッツをとても強く感じましたね。 応募総数2800余名から抽選で選ばれた700名のお客様ですから、その期待感がオープニング前から私の体にビンビンきていました。その会場の空気と私たちのチームワークが、うまくかみ合ったなと思います。 川嶋さんの言葉に感動 それに、川嶋哲郎さんのキャリア、実力、柔らかな人あたり、それでいてちゃんと主張して場を締める、さすがだなー! 忘れない川嶋さんの言葉に「うまいとか、へたとかはもちろん出るのですが、それだけではなくこういう演奏は、その『人』が全部出るのです!」その言葉に感動しました。 川嶋さんやヤマダベンさんの演奏を聞いてまさにその通りだなと感じ、輪を掛けたように、演奏に没頭していき何にも考えないでそのまま鍋谷流の三味線を弾かせていただきました。 民謡界では味わえないコラボレーションの魅力を体感させていただきました。ありがとうございました。
第1部 ヤマダベンさんとの即興演奏にて 撮影:田中広告写真