特別寄稿
ピアニスト・作曲・編曲 Momo林桃子
幼い頃ピアノ教室で"ドレミ"を習ってから、随分たちました。いろいろな光景や、時には踊りが、"ドレミ"で音楽になって行くことに、本当にワクワクしたものでした。 「"ドレミ"とは何だろう?」と改めて考えたのは、アメリカで生活をしていた3年間でのことでした。世界中のあらゆる人種・民族の人が集まる環境で、アジア人であり日本人である私の感じる"ドレミ"とはちがう、びっくりするような"ドレミ"をたくさん聴いて、本当にドキドキしたのです。その経験を通じて、私が感じている本当の"ドレミ"を見つけ出したいと、強く感じました。その経験が、私の作曲、演奏にとても、強く影響をあたえて、今の自分があります。 "作曲をすること"と、"演奏、それもとくに即興性のある演奏をすること"は、私にとって切っても切り離せない、"私のドレミ"探しの冒険です。その時・その場所の風景や色彩が、私の音に映り込むように、出来るだけ伝わるようにと、毎日模索しています。 私にとっては、自分で作曲し自分で演奏するというスタイルは、ずっと続けて行きたい、私自身が自然でいられる表現方法なのです。 富山から生まれる"ドレミ" 故郷富山で生まれる私の新しい"ドレミ"に、私自身がびっくりさせられることが、この半年間で本当によくあり、とてもうれしく思っています。この土地で、いろいろな人とふれあう中で、私の核にある富山の風が、虚飾の雲を吹き払ってくれたように感じ、とても爽快です。9月に出演させていただく「ふれ逢いステーション」では、私が感じているその風を、"私のドレミ"にのせて、皆さんに少しでも感じて頂ければ幸いです。 これからも新しい"ドレミ"に出会えるよう、心を自由に、進んで行きたいです。