総務課 ハンドルネーム 水の精(20代前半)
ふとカレンダーを見ていると、8月25日はインスタント・ラーメンの日とありました。世界初のインスタント・ラーメンである『チキンラーメン』が1958年のこの日に発売されたことを記念して、1982年に、日本即席食品工業協会が制定したのだそうです。 我が家で「インスタント・ラーメン」というと家族中が思いだす、ある事件があります。数年前のある日、姉が母にねだって、即席ラーメンを作ってもらっていました。 姉は誰もが予想しない行動を起こすので、家族は彼女に振り回されっぱなしです。でも予想できない展開で話題を提供してくれる、貴重な存在で、おかげで我が家ではいつも笑いが絶えません。(ただし、怒ったときには笑えないので、そんなときは結構“苦しみ”です。) 自分で作ればいいのに ラーメンが出来上がり、姉が一口食べた後に「味が薄い!!」と不満を言い始めました。どうってことないのに、自分の思っていた味と、微妙に違うらしいのです。「味が違う、こんな味じゃあない…」とぶつぶつ言っているうちに、次第に感情が高ぶってきたせいか、なんと姉の目に涙があふれてきたのです。そんなことでベソをかく姿を見て、母と私は可笑しくて仕方ありません。それでも、姉が怒ると誰も手が付けられないので我慢していましたが、とうとう仕舞いには耐え切れず、母も私も吹き出してしまいました。(もちろん姉はそれを見て、泣きながら怒っていました。) ちなみにそのラーメン事件以来、姉にラーメンを作る時は、お湯の量をしっかり確認しています。(そんなに味にこだわるのなら、自分で作ればいいのに、とは思いますが。)ラーメン一つで楽しませてくれる姉には本当に脱帽です。 そんな姉は去年から、東京へ働きに出ています。離れてみて気づくのはやはり、家族の中で姉がいつもにぎやかな話題提供者だったこと、団欒(だんらん)の核だったことです。居て当たり前だった姉と離れてから、以前より電話でいろんな話をするようになりました。いつも家にいたときには、立ち入った話はあまりしていませんでした。きっといつでも話せると思い、お互いにあえて話題にすることが無かったのだと思います。今では、相談事やその日にあった、どうって事のない出来事など、何でも話すようになりました。 最近の電話で、仕事が忙しくなければ、お盆は家に帰ると言っていました。東京に行ってから帰省するのは初めてです。今年のお盆は、東京で一人で頑張っている姉を、家族みんなで温かく迎えたいと思います。 今度は彼女がどんな事件を起こしてくれるのか、ちょっと不安…いや、楽しみです。