庭の手入れ
製造部圧延課 ハンドルネーム 庭の杉(60代・男性)
念願の我が家を建てて、もう12年が経つ。小さな庭を設け、畳1枚半ほどの狭いスペースでも季節を感じようと、梅、ドウダンツツジ、キンモクセイ、もみじ、サザンカ。それに実をつけるザクロやキンカンなどの木も植えた。できるだけ自分で庭の世話をしようと思った。 草花と一緒にピーマン、オクラ、ミニトマトなどの野菜作りもした。殺虫剤や肥料の選択に迷ったり、収穫前に鳥につつかれたり、ということもあるが、毎日の成長と実の彩りは、私の生活の中でよいアクセントになっていて、朝起きるのが楽しみでもある。 日が経つと、木の枝も伸び、雑草が伸びた垣根のロープも古くなり取り替える時期がやってくる。剪定の仕方や、ロープの扱い方や結び方も、本を買って学び覚えた。 剪定にも時間がかかり、「今日はこの木1本」と決めて、妻と二人で「ここや、そこや、そこ切らんがやったがに」と言い合いながら作業している。 草取り、施肥、害虫駆除も春から夏にかけて3〜4回は欠かせない。 一番の収穫は 庭では発見が多い。植物の花や実の香りに誘われて昆虫が飛んできたり、鳥が巣作りすることもあった。アゲハチョウが飛んできたときは子供の頃を思い出し懐かしく感じた。鳥の巣作りは昔と違って、ビニールテープや針金ハンガーまで利用しているので驚いた。 この庭でいろんな経験ができた気がする。ものづくりの苦労と楽しさも身をもって感じることが出来たし、近所の人たちとの話題も増え、良いコミュニケーションがとれている。そして何より妻との距離がさらに縮まったことが一番の“収穫”かもしれない。 今後寒さが厳しくなり、雪がふる季節がやってくる。“北陸の冬の風物詩”の「雪吊り」にも今度挑戦しようと思っている。