老後こそ日々精進
製造部資材課 ハンドルネーム ゲゲゲッの亭主(60代・男性)
小生、この春には満63歳。同居している小学3年生の孫娘から、バレンタインデーにかわいいチョコをもらい、大喜びしているごく普通のおじいちゃんである。 60歳になるまでは、自分の人生を振り返る暇もなく、会社、会社に明け暮れた、まさに団塊世代の仕事人間であったように思う。その間、2度のマイホームの新築、そして二人の子育てと結婚…夢中で生活を送ってきた。60歳になると同時に、即、年金満額(44年間掛けたものに与えられる特典とのこと)を受け、ありがたく感謝している。 苦楽を共にした結婚41年目の女房殿は、私を評して「家庭では頑固一徹者。その反面、外に出ると会費倒れするほど、多くの“悪友”がいる。俗に言う外面(そとづら)がいい」とのたまう。しかしその“悪友”に紹介され、今の会社にパートとして勤められることに女房殿も感謝しているようである。 人の役に立つ充実感 老後の人生の送り方は、人それぞれ。価値観の違いでいろいろな選択肢があるだろう。しかし同じ世代のどの集まりにおいても、共通して出てくるのは「毎日何してるの?」「女房からたまにどこか出かけたらって言われるけど、外に出れば金がかかるしなぁ」という話題。こういう話を聞くにつけ、今の小生は現状に、大いに満足している。 勤め始めて2ヵ月ころだったか、職場のミーティングでちょっとしたアイデアを出した。その後何かと相談を受ける。そのたびにパート職だと思いつつも、信頼されているんだとプラスに考え、もとの“仕事人間”に舞い戻らせてくれた若い上司に感謝している。 一方家庭では女房殿の下僕(しもべ)として、買い物、掃除、孫の守り、食事の手伝いと、これもなかなか板についてきた。ご先祖への感謝の気持ちも強まり、仏壇の前で素直に手を合わせる姿に、女房殿もビックリ。これこそ大変身である。 老後はまず健康第一だと思うが、その上に目標と気力が伴ってこそ、充実した老後が送れるのでは、とも思う。そのためにも小生と関わる周りの人々と心を通わせられるよう、日々精進に努め、いつまでも元気で輝いている、普通のおじいちゃんでありたいと願っている。