震災発生からもうすぐ9ヶ月
製造部圧延課 ハンドルネーム ネラー(10代・男性)
今年も残すところあと1か月となりました。 今年は、未曾有の大地震が東北を襲いました。テレビでは、目を覆いたくなるような被災地の様子が毎日報道され、日本全体が深い悲しみに包まれました。「自分にも何かできないだろうか」震災が起きてからしばらくはそんなことを考えながら過ごしていました。 7月末、念願叶って被災地へボランティア活動に行くことになりました。友人は5月の連休を使って被災地にボランティアに行っており、次に行くときは是非同行させてくれと伝えていたのです。 行き先は、福島県南相馬市。津波の被害が大変深刻だった町で、ニュースで毎日のように報道されていたのを覚えていらっしゃる方も多いと思います。期間は2泊3日、富山から仲間と2人で移動しました。約9時間かけて、現地のボランティアセンターへ到着。受付を済ませ、作業場となる目的地へ移動しました。 ボランティア活動の内容は、主に民家の中の瓦礫撤去。とは言っても、家具などの重たいものは業者の方が運び終えており、私たちが行うのは残った泥をかき出す作業でした。それでも、スコップを使い何度も泥を運ぶのには力と根気が必要で、終わる頃には2人ともクタクタに疲れていました。 人情と美味に感動 2日目の作業が終わった後、地元の方が津波の被害が大きかった鹿島区の方へと連れて行ってくださいました。実際にその地に立ってみると、辺りの風景はテレビを通して見るよりもはるかに悲惨で、津波の恐ろしさをあらためて痛感しました。 それでも、地元の方々はとても明るく前向きだったことが印象に残っています。今回のことについて会話をしているときも冗談を交えたりされていて、逆にこちらが元気をもらえたように思います。あとは、地元の食べ物がどれも美味しかったこと。特に地元の方に教えていただいたお店の味噌ラーメンが美味しくて、また食べに行きたいなと思いました。 最後になりますが、震災が起きてからもうすぐ9ヶ月になり、一時期のようにテレビで被災地の様子が伝えられることは少なくなりました。世間では毎日様々なことが起きていて、震災の記憶が薄れつつある方もいらっしゃるかもしれません。それでも、被災地では今も人の手が必要とされています。現地へ行かずとも、今回の震災のことについて忘れず、頭の片隅にでも置いておくだけでも大切なことではないでしょうか。