愛犬との思い出
製造部圧延課 ハンドルネーム ムツゴロウ(30代・男性)
5ヶ月ほど前から、我が家に2匹の野良猫が懐いている。どちらも毛並みは白、瞳はブルーで、おそらく双子だ。人懐っこいところを見ると、飼い馴らされた子達なのだろう。私が帰宅する時間をわかっているかのように、車を降りると必ず車庫に揃って出迎えてくれる。あまりにも可愛くて、ついついシーチキンやミルクをあげてしまう。両親が動物アレルギーなので飼ってあげることは出来ないけれど、動物好きの私は世話をしたくなってしまう。 7年ほど前に犬を飼ったことがあった。友人から引き取った黒い毛並みの柴犬だ。桜の時期に家にやってきたので「サクラ」と名づけた。親も家の外で育てるなら飼ってもよいということだったので、妹と一緒に散歩など世話をし始めた。 夏には八重津浜へ車に乗せてドライブに行った。浜辺に降りて少し歩いたらサクラが暑そうだったので、海の中に入れてやった。そうしたら自然に犬掻きで泳ぎ始めた。犬なら犬掻きすることは当然のことなのだろうが、「なんて賢い子なのだろう」と、親馬鹿さながらで感心してしまった。 サクラが伝えたメッセージ ある日、不思議なことが起こった。 サクラが朝から晩までひっきりなしに鳴き続けたときがあった。いつもなら、ご飯をあげ、散歩に連れて行けば鳴きやむのだが、何をしても収まらなかった。 1週間ほど経ったあと、サクラはぱったりと泣き止んだ。同時に、近所に住むおじさんが亡くなったことを知った。サクラは亡くなったおじさんによく懐いていた。 いわゆる「虫の知らせ」というやつだろうか。サクラは何かを察知していたのだろうか。最初は偶然だろうと思っていたが、今思い出すととても不思議に思う。 今サクラは家にはいない。家にいた期間も短かったので記憶が薄れてしまっている部分もあるが、とても可愛い子だった。 今は車庫にやってくる野良猫が気になるが、親のアレルギーのことを考えると、飼って世話をすることは難しいと思う。世話が楽で愛くるしいウサギを飼ってみたい思いもあるが…慎重に考えることにしよう。