12月20日「デパートスタートの日」
製造部資材課 ハンドルネーム お出かけみっちゃん(女性)
かつて、富山市中心部のシンボルだった旧富山大和。富山大空襲を逃れ、約80年の間、富山のまちなかの発展を見守ってきました。富山の人に親しまれてきた旧大和ですが、老朽化に伴い、6年前の2007年に閉店。多くの方にとって思い出深い大和、ちょっと思い起こせば私の脳裏にも少しずつ記憶がよみがえってきます。 小学校のとき、月に一度、バスに乗って1時間かけて、母と弟と行きました。今なら毎週末に大型ショッピングモールに出かけるご家庭もあると思いますが、その感覚とはまた違う特別感がありました。 だいたい午前中に着くと、私と弟は屋上の遊園地に連れて行かれます。母が自分の買い物をしている間はそこで時間を過ごし、私たちにとっては一番の楽しみでした。ビルの上なので大々的なものではありませんが、メリーゴーランドくらいはあったと思います。 そのあと昼食は、大和のレストランで食べます。和洋関わらず多くのメニューがある大衆食堂のようなところで、いつも賑わっていました。おぼろげな記憶ですが、確か大好きだったメニューがあっていつもそれを食べていた気がします。母には「そんな安いのでいいの?」と言われていたような…。ラーメンかうどんだったのでしょうか? そして食料品売り場で買い物をします。ここでも私のお気に入りの惣菜があって(確か、大根の味噌和えのようなもの)、買い物カゴには決まって入っていました。 一度、弟が迷子になって、母と探した記憶もあります。なんせどの階も買い物客でごった返していたので、探すのにもひと苦労。結局、館内放送をかけるまでもなく見つかったのでよかったですが、あの中ではぐれたらひとたまりもありません。 かつての活気をもう一度 母になった今、娘と一緒に買い物に出かけますが、富山大和をキーテナントに様々な専門店が入った「総曲輪フェリオ」にはあまり行きません。近くて安い大型ショッピングモールに行くことがほとんどです。大型ショッピングモールでの買い物が日常生活に根付いたものになっているため、前のような“ごほうび感”はありません。 現在、旧富山大和の跡地には新しい再開発ビルの建設が始まっています。馴染みのあった建物がなくなったことは寂しいですが、富山市街地がさらに発展することは喜ばしいことだと思います。2015年に完成予定とのことですが、その頃にはまた昔のような活気が戻ればな、と願っています。