3月7日「消防記念日」
業務部製品発送課 ハンドルネーム キリン(男性)
皆さん「消防団」をご存知ですか?消防団は消防組織法に基づいて各市町村に設置される消防機関で、団員は市町村における非常勤の特別職地方公務員となります。活動は簡潔に言えば、火災や事故、災害が発生した際に消火・救助・水防活動を実施します。平常時も、防火啓発活動や救命講習、訓練なども行います。“自分の町は自分で守る”という精神の下、高い意識とプライドを持って業務に精進しています。 私は、地元の消防団に所属し活動を始め15年になります。今年1月には勤続表彰を受け、あらためて気を引き締めたところです。15年の間に数えきれないほどの活動を行いました。なかでも、最も印象的に心に刻み込まれている救助があります。 あるとき、地元に住むお年寄りの行方がわからないとの連絡を受けました。その方は認知症を患っており、ご家族も大変心配されているとのこと。心当たりの場所を探しても見つかりませんでした。 行方不明になって3日目の朝、ついに我々消防団が捜索のため山に入りました。「72時間の壁」という言葉があるように、人は災害発生から72時間が経過すると、生存率が急激に低下するといわれています。その主な理由は脱水症状とされるため、災害ではない今回の場合もあてはまります。「なんとか見つかってほしい」と願い、救助に参加しました。幸い、その方は生きて救出されました。人命がかかった救助に携わり、命の尊さと、助け合う気持ちの大切さを痛感しました。 期待に応えられる為に 火災を出さない為には、防火活動が大切だと思っています。我が町消防団では、広報・防火啓発活動の一つで、毎年1回“梯子乗り”をしています。私も梯子乗りの乗り手として、たくさんの人の前で演技を行いました。最初は「火消しの心意気」みたいな気持ちでやっていましたが、今は、より多くの方に防火への関心を持って、火災予防に取り組んでほしいと思います。 東日本大震災以来、地域の消防団に対する期待は大きくなっています。ですから、訓練では如何なるときも自主的に動けるように、講習では安全管理の知識をより多く習得するようにし、様々な期待に応えられるようにしなければと思います。 自らの手で地域や家族、仲間を守る消防団として、これからも高い意識を持ち頑張っていきたいと思っています。