私が最初に海外へ旅行に行ったのは33年前、1985年の3月の始め頃と記憶しています。旅行先は香港・マカオで、当時勤めていた会社の社員旅行でした。2泊3日で初日は香港に一泊、翌日マカオに一泊、そして最終日マカオ〜香港〜日本へ帰国するという日程でした。初日・2日目は添乗員の方がパスポートを預かってくれましたが、最終日は提出する回数が多くなるということで添乗員の人から各個人にパスポートを渡されました。
　マカオから香港へ移動し、観光スポットでもある“タイガーバームガーデン”で観光をしている最中に事件が起こりました。当時付き合っていた彼女(現在の嫁)と写真を撮っている時、パスポートの入ったセカンドバックを置き引きされ、命の次に大切だといわれるパスポートを失くしてしまったのです。帰国する時間も迫っていましたので、他の社員の人達と空港まで行き、みんなを見送り私はひとり残されました。この後どのように帰ってきたのか…。

帰国までのなが〜い一日　
　
　まず最初に、現地のガイドさんと警察に行き盗難届を提出（日本語は通じないので片言の英語で対応）し、次に香港の領事館でパスポートの代わりとなる渡航証を作成してもらいました。その後ホテルへチェックイン。私は一人で夕食を食べることになりました。非常に心細かったので日本語の通じる日本料理の店に行ったことを覚えています。翌朝、ガイドさんが迎えに来て空港まで連れて行ってはくれましたが、そこで帰ってしまい搭乗手続きや出国手続きは自分1人で行わなければなりませんでした。当然渡航証を提出する訳ですから、いろいろ質問され英語で受け答えをしなければなりません。非常に時間がかかりましたが、何とか飛行機に乗ることができ無事に帰ることができました。ちなみに、追加の宿泊費や旅費は一切取られませんでしたし、保険で少しお金も戻ってきましたよ。
　会社として、初めて海外への社員旅行だったため、きっと、私のせいで今後の社員旅行の行先として海外はないだろうと責任を感じましたが、次の旅行先も海外だったので、気持ちが晴れました。
　その後、約20回程海外旅行を経験しましたが、パスポートは肌身離さず持ち歩くことを心がけています。
　皆さんも海外旅行に行くときは、パスポートをしっかりと保管し、失くさないように注意してくださいね。