編集後記
編集部 かほり
この3月までの4年間、都会で学生生活を送りました。今振り返ってみると意外なほど、季節の移り変わりに気づくことなく、クラクションや人々の声にまぎれながら、都会のリズムのなかで日々を過ごしていました。都会には都会なりの季節があったはずなのに。 ゴールデンウィークから早や一ヶ月。家の周りは一面が田んぼで、田植えも終わり、青々とした苗が整然と、水面から顔を出しています。そんな田んぼからは、夜な夜な蛙の鳴き声が聞こえ、仕事帰りの私を癒してくれます。 夕暮れ時から聞こえてくる彼らの声に、なんとなく気持ちが安らいでいる自分に気づきます。 県外に出るまでは当たり前だったまわりの風景を見ながら、心の安らぎと同時に「ここがこれから生活していく私の舞台だ」と、おぼろげな決意を感じています。