特別寄稿 第11回「OTANI PRESENTS ふれ逢いステーション」に出演して@
ピアニスト、作・編曲 佐山雅弘
以前から富山で演奏して東京に帰ってくるジャズ・ミュージシャンから「富山には、地元で活動している、レベルの高いミュージシャンがたくさんいるよ」という話を聞きました。「ふれ逢いステーション」には第5回のジャム・セッションと今回、合わせて2回出演しましたが、地元のミュージシャンのレベルの高さと合わせて、お客様の熱さを実感しました。 県内で最も大きなホールである「オーバード・ホール」が満員になるくらい、たくさんの音楽を愛する人たちがいて、またそれを主催し、支える技術スタッフ、お世話係の皆さんがおいでになることに感動します。 今回、打ち上げに出て素晴らしいと思ったのは、打ち上げ会場にこれらの皆さんが一緒に参加されていたことでした。みんなが手作りでコンサートを作り上げる、その熱意とひたむきさが、出演したミュージシャンやお客様全員に伝わり、演奏にもきっと反映したと思います。 共演者の解釈で意外な展開が 今回、富山出身の川嶋哲郎氏、七尾出身の竹澤悦子氏らとコラボレーション演奏しましたが、ジャズならではのインプロビゼーション(即興演奏)で、演奏が進むにつれて、どんどん触発されていきます。私のオリジナル曲をやったのですが、共演者の解釈で自分の予想しなかった表情や展開を見せ付けられると「へェ〜、こういう解釈もあるんだ…」と嬉しくなります。特に今回初めて、箏の竹澤さんが加わった演奏は、まったく予想しなかった意外なサウンドで、コトに面白かったなぁ〜。
佐山雅弘氏(ピアノ) 国立音楽大学作曲科在学中より音楽活動を開始。美しさと激しさが渾然となったピアノプレイと共に、作・編曲家、音楽監督としての活躍も高い評価を受けている。PONTA BOXでは、オリジナルメンバーとして活躍、日本を代表するピアニストとしての地位を不動のものとした。2005年、自身の企画「ジャズピアノ6連弾」を初演。圧巻のステージが大きな話題となる。その後も東京交響楽団定期演奏会に出演しバーンスタイン作品に挑戦するなど、オーケストラとの共演の機会も増え、ますますその活躍の場を拡げている。ミューザ川崎シンフォニーホールアドバイザー、名古屋音楽大学客員教授、国立音楽大学応用演奏科非常勤講師。 佐山雅弘氏 公式ホームページ http://www.sayamamasahiro.com/