夏の楽しみ
研究開発部研究開発課 ハンドルネーム うみすずめ(40代前半・男性)
毎年この時期になると海に行きたいストレスが沸いてきます。さらに会社の目の前は港なので潮の香りがすると、益々助長されてしまいます。 きっかけは、社会人4年目での体験ダイビングでした。関東のダイバーたちのメッカ「伊豆海洋公園」での、わずか10分間の海中散歩でしたが、魚達が活き活きと泳ぐ海中世界に驚かされました。体長10cmの真っ青なソラスズメダイ、大勢のアオリイカが「人間は邪魔だよ」と我が物顔で目の前を通り過ぎていきます。このときのカルチャーショックを契機に、最盛期には年間40日も海に潜っていました。 波の数だけお金もかかる!? ところで、スクーバダイビングはゴルフよりもお金がかかる遊びではないでしょうか?背中に背負う空気ボンベは1回レンタルで約2000円と安いですが、潜るポイントまでの船のチャーター代、グループを引率する海の案内人へのガイド代、海までの交通費等々なにかと出費がかさみます。でもそれに勝る魅力のため、当時は給料の大半を海に投げ込んでいました。 海の中は季節・時間・天気・水温・波・潮流で雰囲気が異なり、何度同じ場所を潜っても飽きることがありません。また、ダイバーの楽しみ方も様々で、フィッシュウォッチング・水中写真・ただ無重力感を味わいたい・地形が好き等、潜る理由は人それぞれのようです。自分も1時間ずっとクマノミ(※1)の観察をしていたり、あるときには水中写真に目覚めたり。大物狙いで全長3mものハンマーヘッドシャーク(※2)とぶつかりそうになったこともあります。その一瞬一瞬が貴重な体験です。 ダイビングで出会った生涯のバディ(※3) 一方、潜れば潜るほど「自然の怖さ」も実感しました。海の中では人はタンクの空気だけが命綱。機材整備不良、深酒等ちょっとしたことが原因で「死」につながるのです。私も危ない目に遭ったこともありました。遊びの中にもリスク管理。トラブルが有った場合はパニックを起こさずにどうしたら被害を最小限に抑えられるか?再発防止にはどうしたらよいか?ダイビングをする中で、鍛えられたような気がします。 ダイビングを通じて、日本各地の海や外国の海でのいろんな人との出会いがあり、狭い殻に閉じこもらず、自分が一歩前に踏み出すことで、今まで見えなかった世界が広がっていくことを教えてくれたのも、ダイビングでした。 そんなダイビングで妻と出会い、夫婦でしばらくダイビングしていましたが、娘が生まれ、今は夫婦共々ダイビング休業中です。 富山にはきれいな海が目の前にあります。今年の夏も家族4人で海にプールに繰り出そうと思っています。
※1クマノミ…熱帯のサンゴ礁に生息し、日本近海でも見ることができる。体長15 cm 程度。鮮やかな色彩と、イソギンチャクを住処にするという独特な生態をもつことから、水族館などで鑑賞用に飼育されることも多い。中でもカクレクマノミは映画『ファインディング・ニモ』(2003) に登場するキャラクターのモチーフとなり、一躍有名になった。ダイバーに大人気の魚である。 (出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』) ※2ハンマーヘッドシャーク…頭部が左右に張り出してその先端に目と鼻孔があり、鐘を打ち鳴らすT 字の撞木(しゅもく)のような頭の形をしていることからシュモクザメ、英語では頭を“かなづち”に見立ててハンマーヘッドシャーク(かなづち頭のサメ)と呼ばれている。 (出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』) ※3バディ…スクーバダイビングのときに、二人一組の行動することで、緊急時に助け合えるようにするシステムでのパートナーのこと。場合によっては、1つの空気を分け合ったりする事もある。