家族総出で秋のビッグ・イベント
技術部敷設課 ハンドルネーム 田圃 豊作(20代前半・男性)
夏らしい夏もなく、いつの間にか秋がやってきました。様々な秋がありますが、私にとって秋と言えば「実りの秋」です。 私の実家は農家で、私も小さい頃から畑や田んぼの手伝いをしていました。秋には家族総出で参加する「稲刈り」というビックイベントがあります。 私の主な仕事は、田んぼで稲を刈り取る作業と、脱穀された米が詰まった袋をトラックに積み、実家に運んで袋の中身を乾燥機に空けるという作業です。米袋は1つあたり30 kg程あり、それを何十個も運ぶ作業は非力な自分にはとても大変です。それに、皮膚が稲に触れてかぶれるのを防ぐ為に長袖で作業するので、秋といえども、汗だくです。正直、毎年こんなことはやりたくないとの思いが本音です。 でも収穫した新米が食卓に出てきたときは、味は格別で「これぞ農家の特権」とも言えます。そしてお米がまるで自分で作ったお米の様な気がしてきて少し嬉しくなります。実際は田植えと稲刈りを手伝っただけなのですが、それでも、ちょっとした達成感は得られます。 今年の新米は格別 県外の大学に進学してからは、ずっと実家からお米を仕送りしてもらっていました。授業や研究の日程の関係で、田植えや稲刈りの時期に実家に帰ることができず、実家の手伝いをすることができなかったので、結局4年間全く手伝いもせず、ご飯を食べさせてもらっていたことになります。ちょっと後ろめたさがありました。一人暮らしになると自炊をしてお米と向き合う機会が格段に増えたので、よけいにそう思うのかもしれません。 今年は卒業して地元に帰ってきたので、大学生の頃に手伝いできなかった分も貢献して、格別の思いで新米を味わい、「実りの秋」を噛みしめたいと思っています。