我が家の冷房・防虫システム
研究開発部 鉄鋼技術研究室 ハンドルネーム ボーダーポスト(20代・男性)
ここ数年の間に、夏の暑さが非常に厳しくなってきました。暑さへの対処として、扇風機やエアコンといった文明の利器に頼るのも有効な手段ですが、私がお勧めするのは窓の付近などでツルや葉を伸ばす植物を育てる、いわゆる「緑のカーテン」です。 緑のカーテンがもたらす効果には次のようなものがあります。 一つはカーテンの名の通り、すだれのように直射日光を和らげる遮光効果、二つめには植物の活動によって葉から水蒸気が蒸発するため、周囲の温度を下げる効果があります。更にキュウリやトマト、ヘチマなどを育てると、収穫という副産物も得ることができます。 これらの実利的、物理的なメリット以外にも、植物が生い茂る様は精神的な面でも涼しく感じられるという効果もあると思います。 現在、私の自宅ではゴーヤによる緑のカーテンが活躍中です。一般的なプランターを2個使用して、柱にネットを掛けただけの単純なものですが、6月に植えて1ヶ月もしないうちに蔓が1階の屋根に達する程に伸び、今では縦横に葉やツタを伸ばしています。ただ、カーテンと呼ぶには葉の数や大きさが少々心許ない状態です。花は咲き始めているのですが、実はまだできておらず、収穫を含めたカーテンの効果が発揮されるまではまだ時間がかかりそうです。 “窓辺の住人”のおかげ? この緑のカーテン、一つ問題があるとすれば、虫が寄ってくるということ。植物に虫が寄ると、窓を開けるごとに必然的に家の中に侵入する機会も増えることになり、虫が苦手な人にとっては大問題です。人間が快適と感じる環境は、他の生き物にとっても快適であるのでしょう。実際私の家でも結構な数の虫が見られ、この時期は蚊の存在もあって非常に煩わしく感じます。 しかし、窓辺に潜むある住人のおかげで虫の侵入が軽減されつつあります。それは多くのカエルが住みつき、寄ってくる虫を片端から食べてしまう、自然の防虫システムが構築されているからです。このカエル、食事以外ではすこぶる大人しいので、ゴーヤへの水やりの際にはついその姿を探し、喉を震わせているのをしばし眺めて、いつの間にか時が過ぎていることがあります。 緑のカーテンによって身近に動植物があることは、自然との関わりが希薄になりがちな現代において、生活に良くも悪くも刺激や発見を与えます。「緑のカーテン」に興味を持たれた方は、作り方は本やホームページなど簡単に調べることができるので、チャレンジしてみて下さい。