いざ、釣りデビュー
協力会社 ハンドルネーム フィッシングビギナー(40代・男性)
昨年6月だった。仕事が終わって家に帰り、部屋でテレビを見ながらゴロゴロしながら「暇だな…」と思っていた。こんなとき、よく図書館に行って本を読んでいたものだが、だいたいの図書館めぐりは終わったので、暇を持て余していた。 そんなときふと釣りに行こうと思い立った。正確にいうと、前々から釣りをしたいと思っていたのだが、なかなか機会がなくてできなかった。思い立ったが吉日、ということで体を起こして、まずは道具を買いに行った。 釣り屋にいってはみたものの、何を買えばよいのかもわからなかった。釣り屋の店主に「釣り始めたいんだけど、何買えばいい?」この質問がナンセンスだったようだ。今になってわかったことだが、狙う魚によって道具が違う。とりあえず店主に薦められた竿とリールを購入し、近場の滑川漁港へ向かった。 果たして、釣りデビューの成果はいかに…? “ウォーミングアップ”が功を成す?! 私のデビュー戦はまったく芳しくなかった。けれど、釣れないのが悔しくてそれから2ヶ月間は毎日のように漁港に通った。最初のうちは、はやる気持ちを抑えながら「まだまだウォーミングアップ、ウォーミングアップ…」と自分に言い聞かせ、根気強く続けた。初心者向けの釣り攻略本を購入し、独自で勉強を始めた。また、会社で釣り好きの方にもアドバイスをもらったり、漁港でいかにも“ベテラン”の釣り人の技を横目でちらちら拝見しながら、自分の肥やしにしていった。すると、エサの付け方ひとつで劇的に釣れ高が上がった。それから、釣りのイメージとしてボーっと海を眺めながら魚がかかるのを待つというイメージだったが、いろいろな駆け引きがあるのだと思った。本当に釣りは忙しい。 その成果がついに現れた。今年の5月に、ブリに出世する前の「フクラギ」(※)という魚を釣った。狙って釣れたことは今までなかったので、喜びもひとしおだった。竿とリールを買い換えたばかりだった。釣れたフクラギは家に持ち帰り、美味しくいただいた。釣りを始めてからは魚をさばくこともするようになった。
フィッシングビギナーさんが釣ったフクラギ
釣りは単純なようで奥が深い。今も漁港でベテランの技を見ながら勉強の日々だ。根気強く続けることが釣り上達への近道だと思う。今後は海に出られる小型ボートも購入計画中だ。これからのシーズンも何を釣ろうか考えるだけで楽しみで仕方がない。
※フクラギ…ブリの幼魚。35p〜60pの頃の北陸地方での呼び名。同時期を、関東ではワラサ、関西ではハマチと呼ぶ。