盛夏から秋へ
経理課 ハンドルネーム 何時も踊り子
8月といえば、盛夏から秋へのバトンタッチの月。あちこちで行なわれる、いろいろなイベントが、行く夏を惜しんでいるかのように感じられます。9月には「八尾のおわら」、「城端麦や祭」と県内屈指の大イベントが続きます。 民舞や「ヨサコイ」のサークルに籍をおく私も、自身の出演や他の団体の演技を見に行ったりで、なにかと多忙な季節です。 日々仕事を持ちながら、時間をやりくりしてこうした団体で活動をしていると、楽しいことばかりではなく、時にはしんどいこともあります。でもその先にある達成感と感動で、一気にそれまでの苦労が報われる…それを味わいたくて続けているのかもしれません。
昨年の秋のNHKホールへの出演も、そうした経験の一つです。 所属している民舞の団体としては3回目にあたるNHKホールでの演技に向けて、仲間のみんなは着々と練習を重ねていました。昨年は「麦や節」での出演です。 教室に行って、一緒に練習したいと思っていても、仕事が立て込んでいたり、結婚が重なり、時間がとれず、歯がゆい思いをしていたとき、先生が「今年もみんなと一緒に出るんでしょ?頑張らなくっちゃ!」と声をかけてくださいました。 「後悔はしたくない」と猛練習 「城端麦や祭」には、わたしは毎年顔を出していますが、これは年に一度だけのこと。踊る機会はごく限られています。「麦や」は城端の町の人たちにとって、生活の一部、からだの一部になっています。暮らしのすべてで「麦や」に触れている人々と共に「麦や」を踊るのは、久しぶりでした。 笠が手になじまず落としそうになったり、仕事が長引いたりしたときは、練習に遅れそうになったりしながら、短期集中で出来る限りの努力をしたつもりです。注意されたことを思い出しながら、「後悔はしたくない」と自分に言い聞かせながら、一人で個人練習もしました。 本番当日、それまでの一年のさまざまな想いを込めて精一杯踊りました。お客様には、五箇山の風景や暮らしぶりを感じていただけたでしょうか? 踊りながら、みんなの心が一つになっていることを感じていました。技術よりも心で踊っていると感じました。自分が踊っているというより、みんなのおかげで踊らせてもらっている、という気がしました。その場にみんなと一緒にいる自分を、本当に幸せに感じていました。 演技が終わった後は、それまでの想いが一挙に噴き出し、涙があふれて仕方がありませんでした。(今回は、終わった後でよかった…笑) 終了後、JRの駅に向かうバスの中、私たちの持つ笠をみて声をかけてくださる方がいました。 日本民謡研究会の会員の方で、私たちの踊りも見てくださったそうです。 「麦や節が大好き!毎年楽しみだけど、今年もすばらしかったわ!」 偶然バスに乗り合わせた方からの、うれしい言葉に、このような嬉しい出逢いをもっとたくさん増やしていきたいと思いました。