特別企画
秋もぐっと深まり、芸術にじっくりと触れてみるのも良いですね。 そこで今回は、絵を描いたり物を作ったりなどの趣味をお持ちの社員おふたりに、ご自身が作られた作品や興味をもったきっかけなどをご紹介いただきました。 おふたりの芸術作品と一緒にお楽しみください。
浮世絵模写に挑戦 技術部電気課 ハンドルネーム 赤富士(30代・男性) 絵を見たり描いたりするのが趣味という方がいらっしゃるだろう。漫画チックなイラスト、絵の具で描く風景画など絵にも様々あるが、「浮世絵に興味がある」というと珍しいほうなのだろうか。 学生の頃、学校の美術の教科書に載っていた浮世絵を見て、ひどく魅了された。それからというもの、学校の美術の時間に配られる作品集を読み込んだり、専門誌を買い込んだりと、我ながらかなりのハマリ具合だったと思う。葛飾北斎、歌川広重、写楽などいろんな浮世絵師の作品を見たが、なかでも北斎の作品は、遠近法、色の使い方などが好きだった。 浮世絵好きが高じて、高校生のときついには浮世絵を自分で描いてみようと思った。(下図参照)もともと絵を描くのは好きだったので、雑誌に載っていたものを見本に、自己流にサラサラっとデッサンしてみた。友達に見せると「面白いね」と言ってくれた。 北斎の鳳凰図に息を飲む 2000年に富山県水墨美術館で「六大浮世絵師名品展」が開催されたとき、妻と2人で観に行った。妻は当時グラフィック・デザイナーをしていて、アートには興味があったようだ。 私が中学生のときに興味を持った、北斎を始め広重、写楽など著名作家の浮世絵が展示してあった。しかも本物だ。雑誌や資料などでみたとおり、どれもこれも素晴らしい作品だったが、なにせ本物なので本当に年季が入っており、きれいなものではなかったが、歴史の重みを感じた。 なかでも特に印象深かったのは、北斎の『八方睨み鳳凰図』だ。これは、信州小布施にある曹洞宗寺院・岩松院の本堂、その大間天井に描かれた巨大な1羽の鳳凰図だ。21畳敷の天井一面を使って描かれた鳳凰は、畳に寝転ばないと全体が見渡せないほど大きい。北斎の現存する作品の中では画面最大のものである。北斎が88歳から89歳の1年間に描かれた大作で、時代、歴史、宗教なども絡んだ作品だ。その迫力に圧倒され、妻としばらく見入っていたのを覚えている。 今では浮世絵に精通しているつもりで、浮世絵師おのおのの手法などもだいたい把握しているつもりだ。今度は新しく西洋の絵画にも触れてみたい。いつかルーブル美術館に行って『モナ・リザ』の現物を見てみたいと思っている。 浮世絵のデッサン 浮世絵作品を真似て書いたオリジナル作品
手作り品に愛着 業務部営業課 ハンドルネーム 四季彩(女性) 私は手工芸品を作るのが好きだ。伯母がちりめん細工を手作りするのをみて、自分も作りだしたのがきっかけだ。 よく作るのは、和雑貨(ちりめん細工)や節句の飾り。手芸屋などにちりめん細工の手芸キットが売られているので、購入して作っている。これらはすでに布が裁断されているので、すぐ簡単に作れるのだ。私は何事にも熱しやすく冷めやすいほうなので、「作りたい」と思ったときに集中して作ることが多い。 数年前の秋ごろ、どんぐりを使った和雑貨の置物を手作りした。これも伯母が以前作ったものを見て、作りたいと思っていた。どんぐり一つひとつに異なる表情が描いてあって、すごく可愛かったからだ。伯母に聞くと簡単に作れるとのことで、手順を簡単に教えてもらった。ポイントはどんぐりに描く表情。可愛い表情だけでなく、おもしろい表情、怒っている表情、悲しい表情など感情豊かに描く。完成品を見た友人は「可愛い、作ってみたい」といってくれた。私にとってはここ最近のヒット作である。 結婚前に作った作品たちも実家から新居に引っ越しし、壁や玄関で新居を彩っている。季節ごとに飾るものが異なり、家のあちこちで四季や、四季折々の行事を目で楽しむことができる。自分で作ったものなのでどれも愛着がわき、見ていて飽きない。 これからもちりめん、和雑貨に関わらず季節ごとの飾り物を作っていきたい。 どんぐりを使った置物 桃の節句をイメージして作られた飾り 端午の節句をイメージして作られた飾り